体がいつも冷えてツラい…そんな冷え性は、冬になるとより一層その症状がきつくなりますよね。体の芯から冷えているから、暖かい場所に行ってもすぐには暖まらない。指がすぐにかじかんで思い通りに動かせないなんてことも珍しくありません。
一時的なものであればいいかもしれませんが、それが長く続くとなるとやはり症状の改善を目指すと思います。冷え性さえ改善されれば寒い時期にツラい症状を感じずに済むため、改善方法があるなら実践したいところ。
「でも冷え性って体を温めなくちゃいけないから、運動しなくちゃいけないんでしょ?」
と思っている人も多いかと思いますが、実は食事内容を変えるだけで体を温めることができるようになるんです。
食事は毎日誰もが行う事なので、使う食材さえ気を付ければ食事で温かな体を作ることができますよ。
ここでは冷え性改善のために摂っておきたい食べ物について紹介していきます。
冷え性対策に食べ物って効くの?
冷え性対策と言えばまずは体を温めることですが、食べ物で本当に体を温められるの?と疑問に思う人も多いでしょう。
ここではなぜ食べもので冷え性対策ができるのか、どんな食べ物が良いのかについて解説していきます。
食べ物で冷え性改善できるのはどうして?
食べ物は温性・冷性に分けられるのですが、温性のものを食べれば体は温かくなり、冷性のものを食べれば体は冷えてしまいます。
冷え性の人は体を温める必要があるのに、体が冷える食べものを食べてはさらに体が冷え、冷え性の症状がひどくなってしまいます。
逆に温める食べ物を食べることで体の芯から温めることができるため、冷えにくい体を作ることができるんです。
食べ物で冷え性の改善が目指せるのは、この理由からです。これには体を温める食べ物、体を冷やす食べ物についてしっかりと理解しておく必要があります。
生姜で体を温める
生姜と言えば、体を温めるための食べ物として知名度の高い食材の一つ。生姜を使った生姜茶や、紅茶のジンジャーティーなど冬になるとよく聞きますよね。
ではなぜ生姜が体を温めるのか?
生姜をかじったことがある人なら分かると思いますが、かじると少し辛みを感じます。これは生姜に含まれるショウガオールなどの成分の影響。
味覚が辛いと感じると刺激を受けるのですが、これによって体が温かいと感じます。そしてこの刺激が脳に伝わると脳が体温を下げるために血行を良くする・汗をかかせるなどの行動を起こすようになります。
これによって体がポカポカと温まるんです。
寒い時期は生姜を使った飲み物や、しょうがを薬味として使ったりすることがおすすめです。
生姜以外の冷え性対策におすすめの食べ物
生姜は体を温める薬味の一つですが、生姜以外にも体を温める食材はあります。最初に説明した温性の食べ物ですね。
温性の食べ物とは言っても、どんなものがあるのかを知っている人は少ないでしょう。ここでは体を温める作用のある食べ物について見ていきます。
穀物類
まず穀物類から。穀物類で温性のものは以下です↓
- もち米
- 麹
- 酒粕
いずれもスーパーに行けば手に入るものですね。特に麹は数年前から大注目されているものの一つ。
美容効果もあるとされているため、麹が含まれる食品も多くあります。
野菜類
次に野菜類。野菜類で温性のものは以下です↓
- 人参
- ねぎ
- シソ
- かぼちゃ
- 山椒
- 梅干し
などです。
野菜と一言で言ってもその種類は膨大。それぞれが温性と冷性に分かれるため、挙げていくと多くのものが該当します。
いずれも普段の食事に取り入れやすい食材となっていますし、梅干しはご飯のお供に最適。シソも和風パスタなどの混ぜれば、美味しい一品となりますよ。
山椒は調味料として使える食材です。ピリっとするので、味付けをしていないお肉のアクセントとして添えても良いですね。
フルーツ
次にフルーツ類。フルーツ類で温性のものは以下です↓
- りんご
- さくらんぼ
- 栗
- ほしぶどう
- モモ
フルーツ類は体が冷えそうなイメージがあるものですが、実は体を温めるものもあるんです。
リンゴやさくらんぼは通年スーパーで見かけますし、栗は秋ごろが旬なのでよく見ますね。モモは缶詰でも販売されているので、食後のデザートに摂りいれてみても良いかもしれません。
魚類
次に魚類。魚類の温性のものは以下です↓
- うなぎ
- あじ
- えび
- 白身魚
- ふぐ
温性の魚類を見てみると、季節に応じて収穫量が増えるものもあれば、通年スーパーに並ぶものもありますね。
うなぎは丑の日に多く並びますが、お値段が高いのがネック。しかしエビやアジ、白身魚は通年販売されているので、これらを積極的に食事に取りいれると良いでしょう。
肉類
最後に肉類。肉類で温性のものは以下です↓
- 羊肉
- 鶏肉
- 牛肉
肉類は旬というものが特になく、通年スーパーで見かけるものです。スーパーに行けば牛・豚・鶏は必ず置いてあるので、肉類にこまることはないでしょう。
肉類は調理法がたくさんありますので、毎日の食事に取りいれることもできます。ただ肉にばかり偏るのは栄養バランスが良くないので、魚も取り入れるようにしましょう。
バランスの良い食事が必須!
ここまで温性の食材を見てきましたが、調理しやすいのが肉類ですね。ただ肉類ばかり食べるのは良くありません。
食材にはそれぞれ栄養素が含まれており、魚類に含まれていて肉類に含まれていないものもあります。それらをバランスよく摂取することで健康的な体になることができますので、調理しやすい温性の食材に偏るのは止めておきましょう。
食材+レシピで探せば、クックパッドなどで美味しそうな調理法がたくさん見つかります。
調理法にこまる温性の食材があれば、ぜひレシピを調べてみてくださいね。フルーツ類を美味しく食べられるデザートに加えることもおすすめです。
末端冷え性を改善できる食べ物は?
冷え性とはまた違う末端冷え性。末端冷え性は体全体が冷えるという物ではなく、手足の末端、つまり指先が異常に冷える症状です。
末端冷え性は血管が細くなっている部分の血流が悪くなって冷えることから、改善が難しいとも言われています。しかし日ごろの運動や体を温める食べ物を積極的に摂ることで改善できるかもしれませんので、体の巡りを良くして冷えを緩和してくれる食べ物を食べていきましょう。
末端冷え性におすすめの食べ物
末端冷え性におすすめの食べ物がありますので、見ていきましょう。いくつかありますので、食事にそれぞれ取り入れてみることがおすすめです。
これに合わせて先ほど紹介してきた冷え性改善の温性の食材を使えば、体がポカポカと温まるようになりますよ。
大根で体を温める
まずは大根。大根は冬野菜で、実は体を冷やす冷性の食べ物なんです。
ではなぜ大根の名前を出したのかというと、大根は温めて食べればOK、大根の葉は体を温める温性のものだからです。
大根はサラダにも使われるものですが、冷性のものをそのまま食べると体が冷えます。夏はサラダでも構いませんが、冬はおでんや煮物など熱を加える調理法で食べましょう。
また大根おろしとして使う人も多いですが、大根おろしもそのままとなるので冬は避けた方が良いですね。
大根の葉は温性ということもありますが、栄養価が高い食材の一つ。体を温めることと一緒に健康的な体の育成にも役立ちます。
でも大根の葉ってどうやって食べるの?と思った人も多いかと思います。大根の葉は味噌汁の具として使っても良いですし、他の食材と合わせて炒め物にするのもおすすめ。
こちらもクックパッドを見れば活用法がたくさん出てきますので、自分好みのレシピを見つけてみてくださいね。
しょうがで体を温める
生姜は一番初めにご紹介した通り、辛み成分によって温かくなる食材です。飲み物に使っても良いですし、料理のスパイスとして使っても良いですね。
生姜をすりおろすのが面倒であれば、すりおろしたものがチューブになっているものでもOK。料理のアクセントにもなる味なので、ぜひいろいろな調理に取り入れてみてください。
はちみつで体を温める
はちみつといえばさまざまな料理に使われるものの一つ。パンケーキや食パンに乗せても美味しいので、アレンジ方法がいろいろとあって便利です。
このはちみつも実は体を温める効果を持ちます。はちみつは昔から体にいいといわれていることから、体を温めるだけでなく整腸作用や美容効果も期待できるんです。
冷え・便秘・美容など女性が特に悩みやすいジャンルをまとめて解決してくれるかもしれませんので、女性で冷えに悩んでいる人はぜひ摂取してみてください。
根菜で体を温める
根菜類は冬に旬を迎えるものが多くあります。なぜ根菜類が体を温めるのかというと、夏野菜より水分が少ないこと・豊富なビタミン類が血行促進することなどが挙げられます。
根菜類と言えば人参やゴボウ、レンコン、大根があります。それぞれさまざまな料理に取り入れることができるため、スーパーで見かけたらぜひ買ってみてくださいね。
食べ物だけじゃない!飲み物でも冷え性対策
体を温める作用があるのは食べ物だけではありません。実は飲み物でも冷え性対策ができますので、冬はぜひ体を温める飲み物を積極的に飲むようにしてくださいね。
では体を温めてくれる飲み物を紹介していきましょう。
ココア
ココアは冬になると飲みたくなるドリンクですよね。温かいココアを飲めば、寒くてもホッと温まるものです。
ココアにはカカオが含まれており、カカオポリフェノールにはフラバノールが含まれています。この成分が末梢血管を拡張する作用を持っているため、血管が広くなることで血流が良くなります。
またココアには血管を健康的に保つ作用があるともされているので、健康的で十分な広さがある血管だからこそ、血が巡りやすくなって体が冷えにくくなるんです。
コーヒー
続いてコーヒー。コーヒーは温性か冷性かで意見が分かれる飲み物です。温性だという人もいれば、冷性だという人もいる。それぞれが正当な意見を出しているため、飲み方や飲むときの熱さによってどちらかが決まるといったことでしょうか。
コーヒーはカフェインが含まれていて、血管拡張作用があること、利尿作用があることから体を冷やすといわれています。
血管を広げることで急激に体温が下がる・利尿作用で体の水分を多く出してしまう事で体温が下がるとされているんです。
しかしカフェインには血液を促進する作用があるとも言われています。
血管を拡張すること、そして血液を促進することで全身に血液が巡るようになるため、これによって体が温まるという声もあるんですね。
冷やす作用も温める作用もあることから、コーヒーを飲むときはホットで、そして飲み過ぎに注意することでコーヒーでも体を温める効果が期待できます。
ヨモギ茶
ヨモギ茶という名前を聞いたことがない人も多いかもしれませんが、ヨモギという名前なら効いたことがあるのではないでしょうか?
ヨモギ茶は野草の一つで、増血作用があるといわれています。
女性の多くは毎月の生理があることから貧血になりやすくなっています。貧血は体内の血が少ない状態なので、どうしても体内の巡りが悪くなってしまいます。
巡りが悪くなると体も冷えやすくなりますので、貧血も冷えを招く原因の一つなのです。
増血作用があることで体内の血を増やすことができますので、貧血状態の改善が目指せます。それに伴って血の巡りがよくなれば、体は徐々に暖まっていくでしょう。
基本は温かい食事が必須!
ここまで体を温める食材について紹介してきましたが、体を温めるものだとしても、冷たい料理に取り入れてはその効能も意味がありません。
体を温める食べ物を加熱して食べることで、その効能がしっかりと発揮され、体がポカポカと温まってきます。
夏場は気温が高いことから体も冷えにくいので冷たい料理に使ってもいいのですが、秋や冬は体が冷えやすくなっているので極力体を温めるために温かい料理にして食べてください。
そうすれば冷えにくい体を作り上げることができますので、冷え性改善のために毎日の調理方法を見直してみましょう。
体を温める食材で芯からポカポカ
体を温めてくれる食材について紹介してきましたが、いかがですか?
中にはこれ嫌い…なんて食材もあったかもしれません。しかし全体的に見てみれば、食べられるものも多かったのではないでしょうか?
嫌いなものを無理して食べる必要はありませんが、食べられるものを毎日の食事に積極的に摂りいれていくことが大切。そしてその食事を長く継続していくことで、冷えにくい温かな体を実感できるでしょう。
スーパーで簡単に手に入る食材も多いので、ぜひレシピを調べて美味しく食べてみてくださいね。